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新社会人おめでとう。
今春、君はどんな職場に立ったのだろうか。
そこがどんな職場であれ、
君は、元気に堂々とそこに立って欲しい。
だって元気以外に、君が今できることは他にないんだ。
学業が良くなかったって?
そんなことはたいしたことじゃない。
エリートだけが動かす社会が、
いかに非人間的で、愚かなものか皆わかりはじめたんだ。
社会は生存競争の場所じゃないんだ。
学校とも試験とも違う。
百の仕事には、百の答えがあるんだ。
何かがすぐできるほど社会の仕事は簡単じゃないんだ。
これから先、10年、20年……かかって、
仕事の真の価値は何か?を発見していくんだ。
私は、どんな仕事にも、大小にかかわらず、心棒があると思っている。
その心棒で動く歯車が誰かをゆたかにするために回っているんだ。
自分だけのためではなく、
汗を気力をしぼるから、本物の仕事は美しいんだ。
心棒を動かすには、エネルギーがいる。
エネルギーの根源は、
働く人一人一人の胸にある情熱だ。
どんなものに対しても、
いつも熱い人が仕事の肝心を掴めるんだ。
君、熱い人であれ。
叱られても、怒鳴られても、吐息を零されても、
そんなもの跳ね返し、心棒を回す人になって欲しい。
元気すぎるようなら、夕暮れ、酒場のカウンターで、
熱いこころに少し氷を入れて、グラスを挙げればいい。
元氣なこころに乾杯。
伊集院静
2002年4月1日
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新社会人おめでとう。
君は今春、どんな職場でどんな仕事に就いただろうか。
そこが君の出発点だ。
君を迎えた人たちは皆、こころから祝福している。
どうして皆がおめでとうというのだろうか。
世の中にはさまざまな事情で働けない人たちが大勢いる。
その人たちの夢を私は聞いたことがある。
「どんな仕事でもいいから働きたい。働いて一人前の人として生きたい。」
皆知っているんだ。
仕事をする、働くことがどんなに素晴しいかということを。
仕事とはきびしいものか?
それはきびしいに決まっている。
仕事はつらいか?
勿論、つらい時もある。
耐えなくてはいけない時があるか?
ある、ある。
でもそんなものは仕事の一部分でしかない。
仕事には私たちを辛苦に耐えさせる何かがある。
働くことで人は今の社会を作ってきた。
そうでなければとうに人類は地球から消えている。
すべての人に生に尊厳があるように、どんな仕事にも尊厳がある。
生きる喜びがあるように、
仕事にも喜びがあることを君はいつか知るだろう。
仕事の喜びとは何か?
結果を称えられることか。
金を得ることか?そんなちっぽけなもんじゃない。
それは仕事をしていて、
自分以外の誰かの役に立っていることがわかることだ。
それこそが仕事の真の価値なのだ。
初仕事をはじめる前に守って欲しいことがある。
それは今まで君が生きてきて大切にしていたものを捨てないことだ。
ファッションでも、音楽でも、恋愛だっていいんだ。
大切にしているものにはそこに個性がある。
個性は君そのものであり、創造の原動力だ。
皆が同じカラーで仕事をする時代は終わったんだ。
いつか個性が役立つ時がくる。
いつか喜びを知る時がくる。
目指す頂きは高いぞ。
その時のために身体をこころを鍛えておこう。
君の出発の日に乾杯。
伊集院静
2008年4月1日
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新社会人おめでとう。
君は今日、どんな仕事に就いただろうか。
職場はどんな街にあるのだろうか。
そこから君のすべてがはじまるから、
目の玉を大きく開いて、君の居る場所と仕事を見ることを、私はすすめる。
何が見える?
ここはちょっとおかしい、とか、
これは間違ってるんじゃないかというものが見えるだろう。
その時、これが社会か、これが仕事というものかと結論を出さないことだ。
君の見間違いなら先輩が教えてくれる。
そうでなければ抵抗することだ。
主張することだ。
この時世、社長も、上司も、親方も、若い君たちの意見と、発想を待っている。
どんな工房だって、商店だって、工場だって、会社だって、
歴史から見れば、昨日誕生したようなものだ。
それも君のように若い人たちが作ったのだ。
抵抗しろ。
改革しろ。
妥協するな。
役立たずと蔭口を言われても気にするな。
すぐに役立つ人間はすぐに役立たなくなる。
仕事の真価はすぐの周辺にはないのだ。
君には新しい力がある。
抵抗は辛いぞ。
孤立するぞ。
そんな時は仕事が終わった夕暮れ、
街を見回してみればいい。
君のような社会人を待っている店灯りはいくつもある。
価値ある仕事は街の人のためでもあるのだから。
一杯のグラスは君の抵抗にうなづいてくれる。
最後にもう一言、すぐに酔う酒は覚えるな。
伊集院静
2001年4月1日付
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僕には、もうクリスタル族なんという青年の
心持がわからなくなっている。
何も言うことはない。
そこで、若い時の山本周五郎先生を絶望から救ってくれた
ストリンドベリイの言葉を掲げることにする。
「苦しみつつ、なおはたらけ、
安住を求めるな、この世は巡礼である。」
働くのは会社のためでも家族のためでもない、
自分のためである。
失意のときは、この言葉を思いだしてくれ給え。
気楽な家業だと思ったら大間違いだ。
常に安住するな。
しかし、この言葉の本当の意味がわかるのは、
四十歳、五十歳になってからだろう。
新入社員諸君!
この人生、大変なんだ。
そうして、本当の酒の味がわかるのは、
苦しみつつ、なお働いた人たちだけなんだ。
山口瞳
1981年4月1日付
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新社会人おめでとう。
この春、君はどんな仕事に就いたのだろうか。
どんな職場であれ、そこが君の出発点だ。
社会を知るはじまりであり、なにより仕事とは何か、
働くとは何かを発見する場所だ。
仕事とは何だろう。
今すぐ君にわかるはずはないが、
仕事とは、人が生きる力だ、と私は思う。
人が生きている実感を得るものだ、と言ってもいい。
いろんな人の生きる力が集まっているのが職場であり、
会社であり、社会なのだ。
仕事=生きる力なら、君がどんな仕事をなせるかは、
君がこれからどんなふうに生きていくかにかかっている。
人を押し倒して生きていけるか。
弱者に手を差しのべずとも平気か。
私たちがそうしないのは、誰の生にも尊厳があり、誇りがある。
己だけよければいい、富が、金が力の発想は下衆で、卑しいのだ。
本物の仕事は、生きる力は、己以外の誰かのために存在している。
本物の仕事に出遭うためには、君の力を惜しまないことだ。
全力でぶつかることだ。
君の生きる力をくれたまえ。
出発点にたった君に真新しいリボンのついたシャンパンで祝おう。
いつか君が生きている実感を得る、その日のために乾杯。
その日のために乾杯。
伊集院静
2005年4月1日付
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この春、君はどんな仕事に就いたのだろうか。
どんな職場であれ、そこが君の出発点だ。
社会を知るはじまりであり、なにより仕事とは何か、
働くとは何かを発見する場所だ。
仕事とは何だろう。
今すぐ君にわかるはずはないが、
仕事とは、人が生きる力だ、と私は思う。
人が生きている実感を得るものだ、と言ってもいい。
いろんな人の生きる力が集まっているのが職場であり、
会社であり、社会なのだ。
仕事=生きる力なら、君がどんな仕事をなせるかは、
君がこれからどんなふうに生きていくかにかかっている。
人を押し倒して生きていけるか。
弱者に手を差しのべずとも平気か。
私たちがそうしないのは、誰の生にも尊厳があり、誇りがある。
己だけよければいい、富が、金が力の発想は下衆で、卑しいのだ。
本物の仕事は、生きる力は、己以外の誰かのために存在している。
本物の仕事に出遭うためには、君の力を惜しまないことだ。
全力でぶつかることだ。
君の生きる力をくれたまえ。
出発点にたった君に真新しいリボンのついたシャンパンで祝おう。
いつか君が生きている実感を得る、その日のために乾杯。
その日のために乾杯。
伊集院静
2005年4月1日付
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人生は一度しかない。
だからこそ何かを成し遂げたいと思う。
そしてこの世で何か成し遂げるためには、
世界が無常であることを
いつも心に刻んでおかなければならない。
三木谷浩史
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人生は最後まであきらめてはいけない。
思いついた日から、
勝者になるように努力することが肝心なのだ。
大前研一








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何か始めてそれがうまくいかなかったら、
またやりなおせばよい。
パソコンでも、一度電源を切ってブートアップしなおす。
その時々に自分で納得してやっていれば、
他人には若干後れをとったとしても
人生を楽しむことができる。
「自分の人生」を生きているからである。
大前研一